コロナを経て2年ぶりの開催となった公益財団法人日本修学旅行協会主催の第17回教育旅行シンポジウム「これからの教育旅行~コロナ禍を経て「探究的な学習」をどう実現するか~」に参加しました。
探究学習をテーマにこれからの教育旅行を考える
2023年8月18日に東京で開催された第17回教育旅行シンポジウム。
240名程度の学校関係者や教育旅行関係者等が集い、これからの教育旅行について更なる発展を議論します。
今回のシンポジウムでは、教育旅行における探究学習の効果的な実施方法やコロナ禍前後の修学旅行のスタイルの変化、今後の方向性などが基調講演やパネルディスカッションで話し合われました。
今回は、シンポジウム内で議論された探究学習における旅行の傾向や方向性をまとめると共に、淡路島西海岸で体験できる探究的な学習をピックアップしてご紹介。
ー目次ー
1.コロナ禍前後で修学旅行のスタイルはどのように変化したか
1-1.旅行費用の上昇や旅行先、時期の見直し
1-2.探究学習、問題解決型学習を重視した「協働的な学び」
2.学校の目線から探究的な修学旅行の意義を考え直す
2-1.修学旅行ならではの本物の体験活動を
2-2.日常から「探究のサイクル」の習慣化を
3.探究学習の本質は「人」
3-1.修学旅行でしか味わえない探究学習
4.淡路島でおすすめの探究学習プログラム
4-1.体感型SDGs研修 いのちをテーマに考える
4-2.地方創生セミナー&ワークショップ あなたの町の廃校活用アイデアについて
6.視察・研修プランの前後の日程は淡路島西海岸施設でランチや買い物などを満喫!
コロナ禍前後で修学旅行のスタイルはどのように変化したか
直近5年間の修学旅行動向について、コロナ禍の2020年には大きく実施数が落ち込みましたが、2023年にはコロナ以前と変わらない実施数に回復しています。
コロナ禍で実施できなかった修学旅行の意義が改めて見直され、再開に向けて取り組む学校が多くなってきていますが、そのうえで、コロナ以前と大きく変わりそうなポイントをご紹介します。
旅行費用の上昇や旅行先、時期の見直し
コロナ禍を経て修学旅行における旅行費用について見直しが必要かもしれません。
修学旅行のより一層の安心安全な実施に向けて、感染症や台風などの災害対策における旅行保険に加入する学校が増える見込みです。
また、2024年よりバスドライバーの働き方改革として、ドライバーの休息時間が8時間から11時間に増えたことで、バスドライバーを2名手配する等の新たな対応が必要になるかもしれません(コロナ禍でドライバーの人出不足も相まって困難な対応が想定されます)。
そのうえで、公立校の修学旅行費上限は大きく変わらないため、これからの修学旅行では旅費の上昇に伴い旅行先や実施時期、滞在日数の見直しが必要かもしれません。
探究学習、問題解決型学習を重視した「協働的な学び」
コロナ禍に新学習指導要領が改訂され、大きな変更点として「探究」というキーワードが盛り込まれました。
そもそも探究学習とは、予測困難な時代に「生きる力」を養うことを目的に、知識・技能、思考力、判断力、表現力、学びに向かう力、人間性などを伸ばすため、「主体的で深い学び」を実践することです。
主体的で深い学びでは、生徒自身が自分なりの課題を設定し、情報を収集し、情報の整理・分析をして、まとめて表現するプロセスが大切です。
日々の学校での探究学習と合わせて、修学旅行を「探究的な学習」の機会としたい学校が増えており、実社会での繋がりの中で、プロセスの実践に相応しいプログラムが求められています。
修学旅行における探究学習で重視される具体的なポイントとして、生徒の個別の課題設定に即した多様なプログラムテーマに関連する体験活動を分散型(クラス単位など)で実施するケースや現地の人々の交流、課題設定のための事前学習、まとめや発表の機会としての事後学習も求められる傾向にあります。
学校の目線から探究的な修学旅行の意義を考え直す
学校の先生の目線から修学旅行の在り方を捉え直し、本質的な生徒の成長につながるポイントをご紹介します。
修学旅行ならではの本物の体験活動を
ずばり修学旅行の最大価値とは、現地で本物を知ることだといいます。
修学旅行の探究学習においては前述の通り、学校での事前学習で課題を設定し、様々な情報収集を通して、生徒なりの仮説を設定したうえで、修学旅行本番に現地の人との交流を通して検証することが一連のプロセスになりますが、その中でも特に大切な現地交流により本物を知ることは、仮説とのギャップや新たな発見につながり、生徒それぞれが自分事ととして、課題を捉え直す貴重な機会となります。
また本物の体験として、現地の施設見学も大切ですが、人との交流も大きく寄与します。
例えば、民泊や民家体験などで現地の生の声とともに生活に身を置くことで、地域の人の目線で物事を捉えることができてニーズも高いです。
その他にも平和学習や災害学習での被災者の語り部など、インターネットの情報を超えた現地に生きる情報や体験が求められています。
日常から「探究のサイクル」の習慣化を
①課題の発見②分析③検証④振り返りのプロセスを何度も繰り返し深化させることこそ「深い学び」につながり、最終的には、生徒の自らの糧(生きる力)に繋がるのではないでしょうか。
また近年では、修学旅行に行っておしまいではなく、修学旅行先での学びを自分事として捉えて、今後の生徒の成長にもつながる事後学習を取り入れる学校が増えています。
探究学習の本質は「人」
パネルディスカッションのセッションでは、更に探究学習の本質を深掘りしていきます。
旅行会社の目線では、今の探究学習におけるキーワードは「人(旅行先で誰と出会うか)」だといいます。
修学旅行は、生徒が人と出会い交流するかけがえのない機会で、生徒の価値観を大きく変容させることもあります。
修学旅行でしか味わえない探究学習
修学旅行先で出会う人(誰と出会うか)が重要だと考えており、その土地で熱意をもって社会課題の解決に取り組んでいる人との交流が生徒の価値観を刺激するのではないかと思います。
例えば、修学旅行で歴史的建造物の観光も大切ですが、その裏側には建造物の保全に取り組む人や価値を発信する人など、取り組みに係わる想いを持った人がいるので、こうした人達との「対話」や「触れ合い」が生徒の生き方にも影響する旅先でしか体験しえない探究学習になります。
淡路島西海岸でおすすめの探究学習プログラム
日本全国から年間20,000名以上の生徒が修学旅行や校外学習で訪れている兵庫県淡路島。
今注目の探究学習を兵庫県淡路島で実践できるおすすめのプログラムを2つご紹介します。
- 体感型SDGs研修 いのちをテーマに考える
- 地方創生セミナー&ワークショップ あなたの町の廃校活用アイデアについて
体感型SDGs研修 いのちをテーマに考える
淡路島の大自然を活かした農地で実践する屋外型のSDGs研修で、SDGsを学ぶ学校やこれからSDGsに取り組む学校などリピーターをはじめ多くご利用頂いている人気のプログラム。
生徒自身がSDGsを自分事に捉えていただくきっかけ作りを目的とした研修で、SDGsの考え方の根幹にあたる「循環」「共創」「多様性」を農や自然の営みを通じて理解します。
セミナーや農地のフィールドツアーのほかに、伐採や植え付け、収穫などの体験ワークやグループワーク・振り返りを通して、3時間もしくは5時間で受講いただくプログラムで、都市部の学校では体験できない経験を提供します。
また、淡路島と同じような地方の学校でも、研修を受講後に校庭に農地フィールドを作った事例があり、旅行後の学びにもつながります。
そして、このたび体感型SDGs研修はバージョンアップしました!
来る2025年の大阪・関西万博に向けて「いのち輝く未来社会のデザイン」における「いのち」をキーワードにした体感型SDGs研修が始まります。
「いのち輝く未来社会」とは?そもそも「いのち」とは?
農地における「種(タネ)」と「土(ツチ)」の関係性や自然の繋がりを分かりやすくお伝えしながら、生徒自身に「いのち」について考えていただくきっかけを提供します。
SDGsに関心のある学校様だけでなく、万博学習の事前、事後学習としても最適です。
体感型SDGs研修を提供するタネノチカラの詳細はこちら
体感型SDGs研修の詳細はこちら
いのちをテーマにした体感型SDGs研修についてまとまった資料データダウンロードはこちら
地方創生セミナー&ワークショップ あなたの町の廃校活用アイデアについて
淡路島で取り組む地方創生について事例を交えながらご紹介するスクール形式の地方創生セミナー。
地方創生セミナーとセットで人気のワークショップでは、セミナー後に6名1班でグループワークに取り組み、最後に全体へアイデアを発表するアウトプット型の探究学習です。
生徒はテーマに対して、5W1Hを軸に様々なアイデアを班で共有し模造紙にまとめていきます。
そして、チームでの協力や人前で発表する経験を通して、地方創生という大きなテーマを探究します。
ワークショップのテーマは事前に学校と相談の上決定しますが、人気なのは「もしあなたの町に廃校が生まれたら、どんな施設に生まれ変わらせますか?」という内容。
大事なポイントは新しい施設が解決できる社会課題を軸に考えてもらうことです。
例えば、少子高齢化をはじめ健康問題や後継者不足、気候変動などまで幅広い社会課題を解決できる施設を目指します。
自分の地域の魅力を再発見し、どのようなターゲットに対して、どのように活かすかアイデアをチームで共有する貴重な機会です。
地方創生セミナー&ワークショップの詳細はこちら
資料ダウンロード、資料請求、お問い合わせについて
淡路島での探究学習に最適な教育旅行プログラムについて、わかりやすくまとめた資料をデータでダウンロード・請求いただけます!
また、ご紹介した教育旅行プログラムについてのご質問、空き状況の確認、仮予約のご依頼なども、お問い合わせより承っておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
お電話でのお問い合わせをご希望の場合、下記へご連絡ください。
株式会社パソナグループ
事業開発部観光営業プロジェクトグループ
電話番号:050-3684-4874
※受付時間 平日9:30〜18:00
教育旅行プログラムの前後は淡路島西海岸施設でのランチや買い物などを満喫!
淡路島西海岸には、団体で食事や体験、買い物等が楽しめるおすすめスポットが多数点在。
淡路島西海岸で一日中楽しめるので、ご要望に合わせたお客様ならではの行程をご提案させていただきます。
レストランの団体メニューや体験の団体料金も設定がありますので、まずはお問い合わせください。
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